理想のリョナゲーの話とかする?〜ゲームにおける体験と記憶〜

アレですよ、そのー、ワッフル買いに行くための外出着になりながら書くんですけど、ゲームってエクスペリエンスじゃないですか。ユーザの体験という切り口が非常に重要なコンテンツなんですけど。
エクスペリエンス・ポイント(EXP)すなわち経験値が蓄積されるよーに、体験ってのは記憶になるんですよね当然に。そこでエクスペリエンスを提供すべきゲームにはふたつの選択肢があることになります。新しいエクスペリエンスと、旧いエクスペリエンスです。
新しいエクスペリエンスを提供するゲームてのは、プレイヤーにとって未知の体験でなきゃいけないわけです。例えば伝説の聖剣を持って魔王を倒すとかですね、さすがに現代の日本人における経験率は性別年齢問わず0%だと思うんですけども。
高校生における女子の魔王討伐経験率が60%超えてたりするとそれはそれでステキな世界ではありますけどね。それはもうゲームじゃなくて小説の領域なんで。
ところがですね、それこそゲームにおける未知のエクスペリエンスってのは、小説や映画で知られたものだったりするわけなんですよね。FPSだのTPSだの、まーつまり3Dシューティングってだいったい映画の再現でしょう。
絶頂感がブッ続くとかね、未知のエクスペリエンス謳ってるタイトルであっても、その内容自体はプレイヤーの記憶にスデに存在することが期待されてたりするわけです。
逆に全く新規なエクスペリエンスを提供せんとするゲームってのは、だいたい音ゲーだったりしますけども、要するにエピソード的な記憶ではなく感覚記憶に訴えてるわけなんですよね。ホントーに脳内に全く存在しないエクスペリエンスに対しては、人間概ね拒否反応を示します。
まー、どんなコンテンツジャンルであれ、シリーズモノとかジャンルモノとかわかりやすく人気なわけでしてね、人間既知の記憶の追体験てのが好きなもんなんです。ゲームでもそれは変わりません。ただし、記憶の中のモノと全く同じであってはならない、ここが難しいところです。
ところが、ゲームにはその点、明確なアドヴァンテージがあります。他のコンテンツでは観測するしかない事象に、干渉できるってことです。インタラクティヴィティってヤツです。キャラゲーにおける「原作再現」に注目が集まるのはそのためなんですよね。ぼくらがそこに関わることができるんです。
従ってですね、ぼくらがリアル生活において現在進行形で行ってるコトを、まんまゲーム上で再現したって、全然おもんないというコトになります。RPGツクールを与えられた人間は、なぜかPCに買い物や会社通いをさせたがるんですが、ぼくはそのテの作品に魅力を感じたことはありません。
ぼくのなつやすみ』の人気は、逆説的にそーした夏休み体験がプレイヤーのリアルに与えられてないことを示してるってわけです。当たり前の分析ですけどね。
つまるとこ、プレイヤーに共有される非ゲームコンテンツにおける体験ってのは、ゲームのネタとしてオイシイ、かも、って話になります。そこで出てくるのが、リョナです。
ご幼少の砌に特撮やアニメに親しんだプレイヤーにとって、変身や合体メカと同様に、リョナも共有体験として成立します。そこに嗜癖を見出すかどーかは、個々の資質によって左右されますけども。
じゃあゲームにリョナ入れようって話になったときに、ストーリー的に組み込んでもあんまし意味はありません。非ゲーム的エクスペリエンスとしてのリョナは所与であることがこの場合前提でありますので、まあ、スグ飽きられると思われます。それこそエロゲーでやれって話になる。
本当にエロゲーでやってもいいんですけど(好きですけど)、それよりゲームのアドヴァンテージを活かすのであれば、リョナを狭義にゲーム的なエクスペリエンスとして提供したい(してほしい)ところです。つまり、リョナの達成/回避をゲーミングに組み込む=ゲームクリアに関連付けるわけです。
ここでいきなり究極の問題にぶつかってしまうわけですが、果たしてゲームの目的はリョナの達成/回避のいずれであるべきか? 基本的には回避であるべきでしょうね。なぜなら、リョナゲーの前提となる非ゲームエクスペリエンスにおいて、リョナは物語上回避すべきものであったからです。
よーするに、かつてぼくらはリョナられたくないスーパー戦隊の立場でリョナ快楽に震えていたのだから、リョナゲーとしてはそれを追体験できることを付加価値にしたいよねって話です。リョナリョナ言いまくりですね、もっと言います。
どっこい、リョナ回避がゲーム目的に繋がるよーなゲームを作るとして、リョナシーンの存在でアッピルしたいのに、リョナったら敗北なのはどーよって話になってきます。メタスラのことですけど。まあ、リョナ快楽と拮抗するストレスと突破快楽をリョナトラップに与える、てのが正着ぽいですね。
まずもって、かつての非ゲーム的リョナエクスペリエンスとの介入度のギャップがアッピルポイントになるわけなんで、狭義ゲーム性の高いジャンル……ぶっちゃけ、アクションゲームが第一候補にはなりますわね。
しかるに、リョナトラップに対するキモティー回避アクション、及び引っかかった時の「あ゛っっっ」ていうストレス感がカギを握ってきそーです。そこでぼくがポイントになるとじゃないかと思うのが、被ダメージ無効および行動拘束です。
よーするに、防護スーツと触手のコトなんですけど……。これは、そのまんま、リョナのポイントである「苦痛」と「拘束」に対応します。
PCが自在に動かせる状態を標準とした上で、リョナ状態=ミステイクに至るまでの間に安全弁を設けようということですね。セーフティゾーンの使い方が、そのまま攻略に直結するハズです。
PCに防護スーツ、エネミーに触手があることを想定すると、例えば、スーツが機能してればにゅるにゅるされても暴れて脱出できるけど、スーツダウン中だと被ダメ硬直が発生してぶちゅぶちゅされてしまう、といったゲーム上のシチュエーションが考えられます。
具体的には、被ダメによって段階的に鎧が脱げたりするとヨイんではないでしょーか。リョナ的なポイントは、見た目的なセクシー要素やダメージ耐性といった要素だけでなく、行動拘束耐性が絡んでくるところ、ってことで。鎧着てたら、電撃くらってもマヒしないとか。
純粋ダメージ攻撃は直接ミステイクに繋がらず、行動拘束からの即死攻撃がミステイク条件になる、ってデザインだとよさげじゃないでしょーか。つまり、触手にしばかれても脱げるだけだけど、巻き付かれると媚薬…じゃなくて、捕食されてDEADみたいな。
なぜ安全弁が必要かといえば、恐怖は安全とセットだからです。危険が恐怖なのではなく、安全を奪われることが恐怖なのです。
というような感じでポストBlankBloodのリョナアクションゲーを検討したいですね。