ダブルヒロイン:フェティッシュ/コケティッシュ

以前から何度か話している美少女/美女というヒロイン二分法の話。
お姫様=美少女=フェティッシュ/英雄の介添人=美女=コケティッシュ。フェティッシュ&コケティッシュという言い方のほうが、ジャンルによっては伝わりやすいだろうか。
例えば、『仮面ライダー電王』では華さんがフェティッシュ、愛理さんがコケティッシュ。この組み合わせが重要。華さんが主人公を動かす役、愛理さんが守り癒す役。
『ヘンダーランドの大冒険』だと、トッペマ・マペット=フェティッシュ、メモリ・ミモリ姫=コケティッシュでいいのかな。
仮面ライダーカブト』だと、ひよりがフェティッシュなんだけど、コケティッシュ担当がいない。そこはホモで補うようになっている。……ということになるなあ
スーパー戦隊で女性隊員が一人の場合と二人の場合で、サポート役の美女の有無・性質はどうなっているんだろう。調べるのがめんどくさい……
仮面ライダーキバ』だと、フェティッシュ=深央、コケティッシュ=恵。わかりやすい。……でも、実質フェティッシュヒロインの座はカーチャンのものだった気もするなー。
近年の作品でヒーローヒロイン議論に一番使いやすいのは『アイシールド21』。当然、鈴音=フェティッシュ、まもり=コケティッシュ。
ダイの大冒険』はレオナ=フェティッシュ、マァム=コケティッシュ。『冒険王ビィト』はあえてお姫様不在にしてあるけど、レオナいたほうがいいよなやっぱ。
魔法戦隊マジレンジャー』だと、リン=フェティッシュ、山崎さん=コケティッシュ。しかし真のヒロインはスフィンクスたんだ……! 属性としてはフェティッシュ寄り。
機動戦士ガンダム』だと、当然ララァ=フェティッシュ、フラウ・ボウその他=コケティッシュ。直系の作品が『コードギアス』で、ナナリー=フェティッシュ、シャーリー=コケティッシュ。C.C.は両面併せ持ったチートキャラ。
C.C.は一人でナナリー&シャーリーの役をこなしてるわけだが、じゃあC.C.だけで作品が成り立つかというとそれは違って、むしろナナリーシャーリーがいなければC.C.が成立しないと解釈すべきように思う。ルルーシュなくしてゼロはいない、という話。
グレンラガンもニア=フェティッシュ、ヨーコ=コケティッシュでこの上なくわかりやすいんだけど、安定感が求められるヨーコがあまりにトゲトゲしい切なさ。相対的にニアが安定しすぎて洗脳されないと話が回らない悲しみ。
あー、ヒーロー&ヒロインの組み合わせで成立してるスパロボオリキャラって、ヒロインが洗脳されることでフェティッシュ/コケティッシュを切り替えてるのか。ポジションとしてはワンオブゼムだから、あんまり彼らのためだけにキャラ相関図を広げられないし。
リアル系の名作ロボットアニメはだいたいフェティッシュ&コケティッシュが成立しているはず。スーパー系はコケティッシュ偏向でフェチヒロインはゲストだったりする場合が多い(真マジンガー観たらそんなんだった)。ガオガイガーは護がフェチ。
斬魔大聖デモンベイン』がちょっとややこしい。ルート分岐するので属性が移ろう。度合いとしては フェティッシュ|アル―瑠璃―ライカ|コケティッシュ となる。まあ、乳順。
ダブルヒロイン制においてはしばしばフェティッシュ/コケティッシュの役割分担が成立する。初代マクロスもそう。それを完全に対等にすることは難しく、『マクロスF』はシェリルがかわいそ萌えにすらなれないかわいそ感がある。
そういえば、FF7ダブルヒロインだけど、役割分担ができてないな。ただ、エアリスもティファもフェティッシュ/コケティッシュを兼務できるのと、文学的にまとめてるおかげでなんとかなってる。FF8のほうがシナリオはいくらかエンタメっぽい。8だと、キスティスがもっと大人なら安心でき...
エアリスとティファは変にバランス取れてるよなあ。あと、非日常的でか弱いヒロインがグレートマザー化するあたり『ラーゼフォン』と通じるものを感じた。
如月久遠は綾波のパクリと言われるけど、造形としては久遠のほうがまっとうだよね。綾波が戦闘美少女になってるのはオカシイんだよ。巨大綾波は違和感で気持ち悪かったけど巨大久遠は手叩いて爆笑したもん。なんか褒めてんのかけなしてんのかわからんけど、久遠はマトモだと思うよ。
綾波がボインなのは今でも納得がいってなくて、母であるなら、そしてエヴァに乗るならなおさら、ビジュアルは妹でなければならなかったんじゃないのかな。ゲンドウを挟んでみてもシンジより育った体してちゃ具合悪いっしょ。
うん、そう、C.C.は正しい綾波なんだよ。超常的なカラーリングと豊満な肉体、処女性(が反転する母性)と姉性、か弱さと戦闘能力、エキセントリックさと落ち着きを併せ持ち、何よりナナリー・シャーリーによって立ち位置を補正されている。かつてこれほど完璧な綾波はなかった。