ファーストプレイ。朝食ゲット作戦まで。
プロローグの長さに厨二性を感じた。これはなんだ、異世界召喚モノですか。
『てとて』は日常シーン、特に攻略ヒロインだけに注力しない「全員参加の日常」に重点を置いた作品、としばしば評されるわけですが。
もちろん間違ってはいないが、紹介としてはいくらか正確を欠くものであるような気がする。
冒頭から主人公とヒロインとその他キャラが巻き込まれる大状況のビルドアップに相当の手間がかけられている。慎一郎の存在を「救世主」として積極的に意味付けし、そして「救世主」が行うべきタスクもかなり明確に示されている。そこでの日常は「永遠に繰り返されるべき日々」ではなく、状況の解決に向けたシークェンスであり、長い道程にすぎないといえる。この設定だと、ヒロインと絆を深めることは状況解決の鍵であると同時に状況に意図されたものであって、極めてシリアスかつドラマティックであると言わざるを得ない。
それは、通常エロゲーにおいて求められる「日常」のありようとは、大いに趣を異にするものではないか。
あえて感覚的に近いものを挙げるなら『るいは智を呼ぶ』だが、あれだってもうちょい、「日常」は純粋に楽しむものであったはずだ。
さすが天然スタンダードブレイカー椎原・下原コンビであるなあ。
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