獣の騎士団とアニムスのゲーム、そして魔王さみだれと魔王の騎士の物語はどちらもクッソ厨二病である。主人公・雨宮夕日は大学生。そして、事実上、ゲームを最も正しく試練としていたのは、昴・雪待のJCコンビである。
獣の騎士団の最終必殺技を司る昴・雪待は、ある意味ではゲームの主人公といえる。騎士団生き残り組のうち高校生以上の者は、若いうちに済ませるべきことを済ませていなかった、ように描かれている。それは、つまり青春。
一見すると青春満喫しまくりに見える三日月ですら、兄・半月という巨大な影の元、迷走し、放浪し、兄に追いつくための正しい道筋を見いだせず、正しいケンカ相手に出会うことなく、暗黒の青春を送っていたと言わば言える。その三日月にやり直しの機会を与えたのが、ゲームである。
もちろん夕日とさみだれは青春を丸ごとスキップしてきている。彼らはまず正しく憎しみを抱き、しかるのち正しい青春によってそれを昇華せねばならなかった。与えられた青春を空費していた花子や、目標を抱いていた三日月は、そこまで歪んではいない。
太陽が夕日より先に儀礼を乗り越えたのは、ただいま暗黒の青春まっただ中(あるいはその前の段階)だったために他ならない。「太陽」はただ登ればよく、「夕日」はいっぺん暗黒の青春に沈みきってから登りなおさねばならなかった。6巻は夕日の魔王の騎士としての挫折と言える。
で、この「青春のやり直し」という大きなテーマを支えているのが、ゲームのループと、終盤に導入される転生というモティーフ、という解釈は一応できるが、正直そんなにうまいこと接続してないと思う。
大人組の3人にとっては、若い頃抱いた夢のリフレインだったわけだ。南雲にとっては正義の味方、風巻にとっては科学の限界突破、そして非モテぼっちオタク女八宵にとっては遅すぎる初恋だったと。おお、こうやって書くとはくどーさんスッゲエかわいそうだ。
もちろんオレはさみだれより白道さんにググイグイと惹かれているので、もったいない病に罹ります。なんというか世の習いなのかコレ。おっぱいレイヤーが嫌いな男子なんていません! いやおっぱいはないほうがいいのだがオレの場合。
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